光る石に近づくと、それはふわりと浮いて、強く輝きだしました。
強烈な白い光に視界を奪われ、次の瞬間には私は不思議な空間に立っているのでした。
足元には大きな魔方陣。
6つある小さな円のひとつが突如輝きだし、強烈な光を放出すると、どこからか声がしました。
”聞いて、感じて、考えて”
この声は聞いたことがある。
そう、チョコボキャリッジで見た夢の中だ。
次の瞬間には、空が赤く燃えだし、マグマのように煮えたぎっていました。
この光景を、昔どこかで見たことがある気がする。
立っているのか浮いているのかも分からない状況で、およそ現実的でない光景を目にしながらも、不思議と恐怖はなく、何かに守られているような安心感さえありました。
ただなんだろう・・・少し悲しい・・・。
少しして燃える空は消え、淡い光とともに、またあの優しい声がしました。
光のクリスタルを手にし者よ
星の声を聞く者よ
我が名はハイデリン
その声は言いました。
世界が闇に満ち、すべての命が奪われようとしていると。
世界をめぐり、闇を払う力を持つ光のクリスタルを集めよと。
それが、光の意思を持つあなたの力・・・
その声とともに、とてつもなく大きなクリスタルの塊が眼前に現れました。
あたたかく、優しい光を放っています。
その姿は神秘的で美しく、私はしばらく見とれながらも、先ほどの言葉を反芻していました。
ハイデリン・・・私たちが住む惑星の名前・・・
星の声を聞く者・・・つまり私が見ているこれが、ハイデリンの意思ということだろうか?
世界を巡り光のクリスタルを・・・
ぼんやりと考えを巡らせるうち、再び私の意識は遠くなっていくのでした。