目が覚めると、辺りは見慣れた森の風景。
私は再生の根株の側で横たわっていました。
ゆっくり体を起こした私に気付き、2人組の男性が大丈夫かい?と声を掛けました。
エーテル酔いで倒れたと思われたようです。
戦いが終わった後には、イクサル族の兵士が一人、倒れていました。
「こんなところまで侵入してくるなんて、何者かが扇動してるって情報は本当かもな」
男性はそう呟くと、通信ができる機械を使って誰かと連絡を取り始めました。
状況を報告しているようです。
やはりこの二人も、不審者情報を調べに来たのですね。
大丈夫ー?と様子を見に来た女性に夢のことを話してみましたが、「ん?大きなクリスタル?何のことー??」とキョトンとされてしまいました。
まぁそうですよね・・・。
不思議な夢でしたが、ただの夢とは思えません。
だからと言って、何をすればいいのかもよく分からず。
光のクリスタルの集め方も分かりませんしね・・・。
2人組はとりあえず帰るということで、そこでお別れとなりました。
私も切り株に刺さっている剣を引き抜いて、ガルフリッドさんに報告に戻りましょう。
ガルフリッドさんによると、あの2人組はシャーレアンから来た、賢人と呼ばれる人達だそうで、女性がイダさん、男性がパパリモさんというそうです。
鬼哭隊や神勇隊とも協力関係にあるとのことなので、また会うこともありそうですね。
不思議な体験でしたが、私のやることは変わらず。
日々鍛錬しつつ、困っている人がいたら助ける。
今はそれしか出来ませんが、もし私に成すべきことがあるのだとしたら、その先でおのずと繋がっていくのかもしれません。